about herbsハーブについて

ハーブは観賞用のほか、お料理のスパイスや香りづけ、
お茶、ハーブバス、お部屋の芳香、アロマテラピー、スキンケアなど、
私たちの生活を彩り、役に立つ植物として使われています。

ハーブの特徴は、どれも少なからず芳香性や薬用効果があることがあげられます。しかし、薬用効果と言っても、病気を治すという医療現場の薬品とはちがい、植物が持つ香りや成分の働きを利用し、私たちがもともと体に備えている自然治癒力を高め、心身の健康に役立てるという伝統的な自然療法・民間療法の一つになります。

痛みを止めるというような一つだけの作用ではなく、体のさまざまな症状や、心身を健やかな状態に整えるなど、幅広く、緩やかに働きかけるのが医薬品とのちがいです。体への負担も小さいなどの理由から、お子さんからお年寄りまで使うことができるため、リラックス効果、美容効果、健康維持に多くの国で広く使われています。

薬草 ハーブの歴史

私たちが生活の中で気軽に使っているハーブは、知れば知るほど長い歴史とその奥の深さに驚かされます。古代では、現在のような化学合成薬はなかったため、植物そのものが薬として使われていました。「薬草」、「薬用植物」と呼ばれるものは、かつては薬として利用されていた植物です。
ハーブは何世紀にもわたり世界各国で、宗教儀式や治療など様々な形で使われてきました。そして、地域や各国特有の薬草を使った独自の薬草療法が生まれ、ハーブの効果は各地に広がっていきました。

例えば、古代のエジプト時代には、ハーブはミイラの保存のための防腐剤としてまた医療用として使われていました。
中世のヨーロッパでは、修道院はキリスト教徒の務めとして病人の手当てをするために病院・薬局の役割も兼ねていたため、院内に薬草園を作り、薬草を使って病気の治療を施したり、薬酒を作っていました。ヨーロッパでペストが蔓延した時も、ローズマリーやセージなど免疫力を高めたり、殺菌消毒効果があるハーブが重宝され、多くの人々を救ったといわれています。こうした修道院の薬草園は、現代のハーブガーデンの起源だとも言われ、数々のブレンドハーブや料理、薬種のレシピが生まれています。
その後、印刷術が発明されるとともに、民間医療や各家庭に代々伝わってきたハーブのレシピや、修道院で門外不出とされてきたハーブの知識が一般にも普及したそうです。

日本でも昔から植物が持つ作用を生活に取り入れる慣習がたくさんあります。びわやどくだみ、よもぎ、しょうがなどはお茶として飲まれ、薬草として使われてきました。中国では高麗人参や葛根などを使い、中医学が発展しました。同じようにヨーロッパのハーブ医学やチベット医学、インドのアーユルヴェーダ、イスラム圏のユナニー医学など世界各地で伝統的な民間療法が発展し、専門医や一般家庭などで健康維持として今も生活に役立てられています。

現代の病院で行われる医療(西洋医学)や医薬品が誕生したのは、19世紀に入ってからのことです。
天然の植物から有効成分だけを取り出して、アヘンからモルヒネを、青カビからペニシリンができます。植物に含まれている成分の中から有効なものだけを取り出し、さらにその成分と同じものを人工的に合成することで、現代の西洋医学の医薬品が作られるようになりました。昔から薬として使われてきた薬草、薬用植物を使い、現代の医薬品になっているものもあります。本来はもっと多くのハーブが医薬品になっているべきものと思われますが、まだまだほんの一部です。医薬品として科学的に検証されるにはとても長い時間がかかるのに対して、ハーブの種類は多く、その幅広い効果に関して検証・実証していくには膨大な量が残されているためです。

ヨーロッパのハーブ療法・
ハーバリストたち

ハーブの薬用効果は穏やかなものもあれば、医師が処方する薬と変わらないほどの効果があるものもあります。得に薬の効果が高く、病気による症状を改善し、健康をサポートするハーブを「メディカルハーブ」と言われます。私たちが日常気軽に使っているラベンダー、カモミール等のハーブもメディカルハーブに含まれています。

イギリスでは西洋の伝統的な植物医療を用いて人々の健康づくりをサポートする有資格者として国認定のメディカルハーバリストもいます。病気になる前に自分の健康を自分で管理するセルフメディケーションは医療費も少なくすむため、国が推奨しているのです。「メディカルハーバリスト」という日本でいう漢方を売っている薬局のようなショップでは内服薬と外用薬のように服用するものと、体に湿布したり塗ったりするタイプのものなどがあり、煎茶やハーブティのようなドライハーブや、錠剤、カプセル、シロップ、チンキ(ハーブをアルコール溶液で抽出した液剤)など、様々なタイプが販売されているように、ヨーロッパでは私たちより深くハーブを知り使われているのがわかります。

三井コスメティックスのフランス研究室にもハーバリストが在中しています。
農園で育ったハーブの出来も見極め、お肌や体、心の作用を考え、化粧品として優れたハーブを育てブレンドしています。

コスメティックハーブ

ハーブには1種類の成分だけでなく、数10種も含まれているものがあります。
ですから、このハーブは「コレが入っているから、何に効く」というように一つの成分に一つの効果ではないのです。
ハーブは相乗効果があるため、ブレンドしだいでその作用は足し算ではなく、掛け算にもなるという点が大きな特徴です。
そしてカラダだけではなく、気分やお肌にも作用します。

その成分の多さがさまざまな効能を示してくれます。例えば、アルニカには消炎効果・抗菌・鎮静効果・保湿・血行促進・抗酸化などあると言われています。そして体調の不調だけでなく、やる気になったり、気分が華やいだりと、気持ちにも作用します。またアルニカは化粧品でも使用されるエキスです。